DaniのKBB Baja Prog日記
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出発日3/2
(日本)
到着日3/2
(現地1日目)
3/3
(現地2日目)
3/4
(現地3日目)
3/5
(本番日)
3/6
(現地5日目)
3/7
(現地出発日)
3/8
(帰着)


3/4(現地3日目)

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10:00 今日も良い天気
到着日はちょっと天気悪かったけど、昨日も今日も良い天気だね〜。
お昼は結構暖かいし、夜はちょっと冷えるので上着が必要。
まあ、日本の4月ぐらいかなぁ?

ホテル前の噴水。

どことなく和風な彫像。。。

さあ、今日はちょっと遅め、10:00に集合して朝ゴハン。

昨日と用意されているメニューは変わらないので、
昨日食べなかったメニューにチャレンジ。

トウモロコシの皮に包まれた不思議な物体が2つあった。

右側、黄色っぽい方のは、いわゆるポレンタ(挽いたトウモロコシの粉を加熱しながら練ったもの)みたいな感じ。
この様子だと、たぶん水で練って、皮に包んで蒸し上げたものだろう。
北イタリアでよく食べられているポレンタよりは挽きが細かいみたいでなめらか。
塩が入っていない感じで、その分かなりトウモロコシ由来の甘さが出ている。というか甘ったるい。

中央、ちょっと赤い方は、そのポレンタっぽいものに、切ったポテト、加工肉を加えて、
ちょっとスパイシーな味付けをしてある。
こっちの方が、アクセントが効いていておいしいな、と感じた。

左側は、トマトベースで煮込んだ、内臓スープ。
もつ煮込みみたいな感じで、ちょっとまだ内臓の臭みが抜けてない感じもある。
Tsuboyさんも同じものにチャレンジしていたが、臭みが強いのが苦手らしく、半分残していた。
僕は、となりに置いてあった緑の葉っぱ(イタリアンパセリと思ってた)を入れてきたのだが、
実はこれがコリアンダー(香菜、パクチーとも呼ばれる)で、
なんだか一気に東南アジア系の料理に変身していて、
おかげであまり生臭さを気にせずに食べられたので完食。


食後にはフルーツと、プレーンヨーグルト。
フルーツは桃、イチゴ、メロン、パイン、スイカ(!)等。
それで、隣にチーズっぽいものがあったのでかけてみたが、
これはたぶんリコッタチーズ系のものですな。
酸っぱくないので、牛乳にレンネットと塩分を加えて取り出しただけのシンプルなチーズだと思う。
結構しょっぱいので、フルーツと合わない。

ヨーグルトはプレーンを持ってきた。
昨日は桃入りのフルーツヨーグルト。
プレーンは日本のと変わらないけど、こっちのフルーツヨーグルトは日本のよりもだいぶ甘め。
たまに食べる分にはコテコテでおいしい。毎日だと疲れそうだなぁ。
僕以外のメンバーは結構プレーンを好んで食べていた。

この日は僕と増田さん以外は集合時間の直前まで寝ていたらしく、
寝起きであまり食べられないと言っていた。
僕は朝、シャワーを浴びるためにちょっと早めに起きてたので結構食べた。

さて、食事を終えて部屋に戻ると、Tsuboyさんの持ってきたスペイン語辞書が置いてある。

こんなものまでプログレッシブ。さすがTsuboyさんだね。

11:00 インタビュー

アメリカの辛口プログレ批評雑誌、Exposeの編集長にメンバー全員でインタビューを受けた。
メンバー一人一人の、音楽歴なども詳しく答える。
意外とお互いの音楽歴を知らなかったKBBメンバー同士、結構面白かった。
それにしても、Exposeの編集長はすんごいコアなプログレファン。
菅野さんが昔参加してたバンドのCDとか、そんな話しになると、たいてい「それ持ってる!」って・・・
簡単な話はメンバーと直接、経歴など難しい話題は増田さんが通訳してくれて、40分ほどでインタビュー終了。
外に出てメンバーの写真を撮って完了!

右が編集長のピーターさん、左はカメラマンのおねえさん。

13:00 ホテル会場ライブ観戦

さあ、ホテル会場では晴れ晴れとした空の下、ライブがスタート。

ロスからやってきたFOREVER TWELVEというバンド。
肝っ玉母ちゃんが歌うちょっとシンフォ系のプログレ、という印象でした。

さてさて、ここいらでこちらの会場のPA機材を紹介。

メインスピーカーは3wayのボックス×2と、サブウーファー×2の片側2/2構成。
で、このスピーカーだけど、

yorkville TX8って何だ?知らないメーカーだなあ。
構造や見た目はMeyer MSL-3+650Pに結構似ている。

そして、上のバンドの写真を見ると判るけど、モニターはMeyer UPA-1(パッシブ)をゴロゴロと転がしている。


卓はYAMAHA GA32/12。ウチにある卓と一緒です。
AUXのマスターを見ると、LM,RM,DRUMと書いてある。
つまり、モニターは3系統、下手、上手、ドラムって言うことだ。

卓の下に置いてあるエフェクターラック。
最上段はSAMSONのパワーディストビューター。
EQはKLARKのDN360、ASHLY3102、JBL/UREI5547、
ダイナミクスはdbx166A、266XL、DRAWMER DS404(4chGate)など、
空間系はYAMAHA SPX-900×2,SPX-90,REV-100,TC electronic 2290。
定番ばっかり。

でも、これだけEQあるんだったらせめてモニターを1系統増やした方が楽なのに、とちょっと思った。
まあいいや。

ミキサーマンが使っていたヘッドホンはSONY MDR-7506。
現行で日本で手に入るものとはちょっと違う形。
結構使い込まれているし、
まだ、国内逆輸入されてない頃の、輸出モデルの方かな?

フェスティバルって言うことでもっとショボイPAを予想していたのだが、

ホール会場もそうだけど、アメリカが近いせいか、
まあまあPA機材は充実しているのに正直驚いた。
もちろん贅沢は言えないけど、日本で同様のイベントをやるのに、
この規模で機材を集める予算が出ないことも多い。
そういう意味では、日本よりもしっかりしてるかも知れない。

さてさて、ライブ会場はこんな陽気な雰囲気。

テント下では熱心なプログレファンがたくさん見ているが、
芝生の上では水着でひなたぼっこししながら観ている人も。


ちなみにライブ会場のすぐ隣ではプールでくつろぐ人たちが。
リゾートだね〜。プールは温水プールみたい。
3月で温水とはいえ、こうやって日光浴できるぐらいメキシコは暖かい。
夜は上着が必要なぐらいには冷え込む。


バンドが終わって、次のバンドの準備の間、
僕はカメラを持ってうろうろ。
今回は記録用にデジカメと、趣味用に銀塩一眼レフを持ってきている。
デジカメは今回のために買ったPanasonic DMC-FX1、
銀塩はOlympus OM-4にZUIKO 28mm/F3.5,50mm/F1.8,90mm/F2.0MACRO,2xTeleConverterのセット。
デジカメがあるので、こっちは全部リバーサル。

ホテルからあまり離れて何かあってもみんなを心配させるので
ホテルの敷地内で被写体探し。と言っても、

こんなサボテンとか、

かわいいアリゾナ州のナンバーとか、

ホテルのちょっとおしゃれな通路、ぐらいしか見つからない。ウウム。

そうそう、Mexicaliの街は近隣の観光地、Tijanaなどと比べれば
治安は比較的良い方だ、という噂だけど、やはり日本ではもうあまり見られない様な人たちもいる。

この人は信号待ちで車が止まると物乞いをしている男性。
他にも、街中を走っていると、勝手に窓を拭いて金銭を要求する商売なども見かけた。
両手に大きな束のアスパラガスとグリンピースを持って車に売りに来る人もいる。

まあ、物売りはヨーロッパにも結構いるし、珍しくはないが、
やはりこういうのを見ると、夜の一人歩きはちょっと危険だろうな、とは思う。
(彼らが直接危害を加えることはまず無いんだけど。)

さて、次のバンドが始まったようなのでホテル会場に戻る。

2バンド目はベネズエラのEQUILIBRIO VITAL。
アコギが2人とチェロがいて、フルートとかもある、
楽器編成がユニークなバンド。初期CAMELの様なサウンドに感じたが
僕はあまりその辺詳しくないのでたとえようがない。
一番左側のギターの彼は陽気な人で、初日のパーティーで盛り上がった時、
彼らのバンドの、「エクゥィリブリィオ・ヴィターレ」という発音がメチャクチャ難しく、
彼の顔を見るたびに、「エクゥィ・・・ブブ」と言っては舌を絡ませて、
お互いふざけ合っていた。

さて、そんなこんなしていると、

菅野さんが化石売りのおじさんに捕まっている。
このおじさん、イベントの関係者っぽいのだが、とにかくKBBメンバーが気に入ったらしく、
良く話しかけてくる&なかなか離してくれないので、これから最終日までちょっと迷惑な存在。
いい人なんだけど、しつこすぎるのよ〜。
それで、なんだか菅野さんは特に気に入られたのか、

化石を一つもらっていた。
ちょっと嬉しそう。

さて、会場でKBBメンバー4人が集まってると、
良いチャンスだとばかりに、いろんな人がサインをねだりにやってくる。

公式パンフレットにはサイン集めをするための白紙ページがあって、
まるでスタンプラリーのようにいろんな人がサイン集めをしてる。
また、記念写真を一緒に撮ってくれ、という人も多い。
まだ無名だけど、わざわざ地球の裏側から招聘されるバンドのメンバーが
こんな風にウロウロしていたら、何となくもらっておこうか、という地元の人や、
すでにKBBのアルバムを持っていて、「ライブ楽しみにしています」という嬉しい人もいる。

そう、思えばこの日はまだ楽な方だった。
翌日、ライブ本番以降は大変なことになる。

さて、ホテル会場が終わったので、
明日の本番へ向けて、ホール会場の様子を見に行く事に。

17:00 ホール会場にて


ちょうど会場に着くと、夕日がきれいな頃だった。

ちょっと南国ムードだなぁ。

さて、会場についたは良いが、お腹がすいてしまったので、
会場内のカフェテリアでホットドッグを食べてみることに。

ちょっとさびれた感じのカフェというか売店?

メニューはこんな感じで、HITOSHIさんがメンバーの分(菅野さんが2つ食べるというので)、
ホットドッグを5つ頼む。
店員の女の子は全く英語がわからないらしく、でもHOT-DOG、というのは通じたはず。
が、なんだかこっちにいろいろと話してくるのだが全く通じない。。。
それで、数分待っていると、

ピザが出てきた(笑)。
あれれ〜、と言いながら待っていると、2種類のピザが計5枚。
数は間違ってはいないがホットドッグじゃなかったのか?これは食べちゃっても良いの?
とみんなでとまどったが、
「もしかして、ホットドッグが品切れで代わりにピザで良いか、と言ってたのかな?」
と勝手に解釈して食べることに。

言葉が通じなくて向こうもこちらも困った顔。

水を4人分買って、お会計をしようとしたのだが、当然英語は通じない。
菅野さんと僕で払いに行ったのだが、もしかしたら、と思って
「コント!(イタリア語で会計のこと・英語のCheckに相当)」と言ってみると通じた!
なるほど、スペイン語はイタリア語とかなり近いから、だいたいの単語は通じるのかも。
とは言ったって、僕もイタリア語はそんなにわからない。旅用のちょっとしたいくつかのカタコトを
知ってるぐらいなのだが、それでも役に立ちそうだ。
んで、このあとTsuboyさんの辞書でスペイン語の「会計」を調べてみたら、「コント」だった。イエイ。

ピザのお味の方は。。。まあ・・・冷凍物と言うことで。

さてさて、これだけでは当然お腹が足りないので、
会場で主催者が売っているサンドウィッチを購入。

ハムとモッツァレラのサンドウィッチ。$2.50だから270円ぐらい。
サンドウィッチは、ハムと、ドイツ式のモッツァレラに、クリームチーズ、そしてアルファルファもやしが
胚芽パンにはさまれていて、なかなかおいしい!これは良いね!
(左上の白いのはなぜか渡してくれたドレッシング)
濃い緑はイタリアンパセリ、そして、薄い緑はなんとハラペーニョ(酢漬け)。
このハラペーニョは辛いけど、結構おいしい!
ビールのおつまみには最高かも。

さて、CD販売コーナーはこんな感じ。

各バンドのブースや、プログレCD専門店、ブートレッグ屋さん、もちろんMUSEAのブースも。
一番奥に見えるのがPoseidon/KBBのブース。
これはお客さんが入る前。
お客さんのように見えるのは実は関係者で、ここでお互い業者同士の情報交換や、
物々交換でCDの仕入れをしている。
この会場は、ライブが始まるとお客さんを追い出してしまい、関係者しか入れなくなる。
(ライブをやってる間はそっちを観戦しろ、という意向なのだろう)
それで、ライブが終わると次のバンドまでの休憩時間にど〜〜っとお客さんが押し寄せる仕組み。
僕たちも、ライブを見て、それが終わるとあわてて戻ってきて販売を手伝い、
サインに応じたりするので、基本的に会場にいる間はヒマがない。

19:00 CAST


さて、ライブが始まる。トップバッターは主催者でもあるCAST。

一昨年まではジェネシススタイルの音楽だったそうだが、
昨年からドラム・ベース・ギターがメンバーチェンジしてスタイルも変わったらしく、
押せ押せハイスピードユニゾン大会、というような、ハイテクなハードサウンドのバンドになっていた。
言ってみればドリームシアターの様な印象かも。


2バンド目はブラジルのPOCOS & NUVENS。
割とポップさのあるプログレ。
バイオリンの美しい赤毛のお姉さんは、YAMAHAのサイレントバイオリンを使っている。
結構ウマいのだが、曲の中ではそんなに目立つ使い方をされていないので、
Tsuboyさんは、「ウマいんだからもっとViolinが目立つアレンジにすれば良いのに!」と言っていた。


3つ目のバンドはSwedenのANEKDOTEN。
プログレ、という風にもとれなくはないが、ブリティッシュや北欧系のダークなロックに、
変拍子などがある程度取り入れられている、と言った方がいいかも。
他のバンドと違い、「プログレをやろう」という感じは全くなく、
あくまで自分たちの目指す音をやっている、という個性的な部分が出ていて、その点では非常に好印象。
どの曲も骨太のリズムセクションに、歪んだギター、そしてメロトロンという個性の強い楽器で
構成しているため、曲の世界観が統一されている。それがバンドの印象をより強くもしているのだが、
1時間以上のステージになると、似た印象の曲ばっかりに感じてしまうとは思う。

この日の夕方に、ちょうどCD販売ブースがお向かいで、メンバーがそろっていたので、
ご挨拶に行ったら、ベースの人が私を覚えてくれていた!
5〜6年前だっけか、ANEKDOTENが来日公演を渋谷ON AIR WESTでやったときに、
僕はGOK SOUNDの仕事として、ライブ録音のスタッフをしていたのだ。
(そのライブアルバムに、Assistant Engineerとしてクレジットされている)
そのときの写真を持っているらしく、「I remember you!」というような事を
こっちの顔を見るなり言ってくれた。嬉しいねえ。


25:00 作戦会議


さてさて、この日のライブも終わって、ホテルに戻った。
実際の観客の反応を参考に、みんなで翌日の作戦会議。

日本の観客よりも、とっても反応が良く、曲が終わると大きな拍手と歓声、口笛などがとにかく沸き上がる。
立ち上がって、スタンディングオベーションになることも頻繁なのだが、
ただ、それも意外と当たり前。すごく良かったから、と言うわけでなくてもある程度はそうなってしまうのだ。
だから、実際の反応は、その拍手・歓声の大きさや量、と言ったことで判断するしかなさそう。
また、飽きてしまうと、スグに席を立って客がぱらぱらといなくなる。すごく反応がいいのは確かで、
ダイレクトに伝わってくる、というのはメンバー全員の一致した見解。

その様子を受けて、翌日の曲順、演奏時間やMCのタイミングなどを話し合って今日は終了!
明日に向けてよく寝ましょう。

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